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2013年8月27日 (火)

国際教修会4回目

P7080010  教修会最終回です。

 4、

【新しい生き方の提案】

そんな生き方は、良寛のような特別な仁徳者だからできること。普通の人には、都会の便利な生活が幸福をもたらすものだ――そう考える人がいるかもしれません。でも、人間は都会生活で本当に幸福になるのでしょうか?

先日テレビのニュース番組で、日本人の食生活が変わってきたという報告がありました。どのように変わってきたかと言いますと、家庭で食事が作られなくなってきたということです。便利なお惣菜や冷凍食品、レトルトパックの食品など、それらがデパートやスーパー、コンビニエンスストアーなどで手軽に手に入ります。お惣菜を買ってきて家で食べることを中食というそうですが、中食の割合が年々増えているのです。そのため、栄養のバランスが崩れているので、出来合いの総菜を買った場合には、他にこのような食品をとる必要があるという新たな栄養基準を示す必要を厚生労働省は感じ、考えているそうです。栄養バランスを欠いた食品を多くの国民が取ると、将来の医療費にも影響しますから、国家財政にとっても大きな負担になります。またこのような中食や外食は、食品廃棄の重大な原因にもなっています。さらにお惣菜を買うと、それらは使い捨てのプラスチック容器に入れられていますから、資源のムダ使いになります。

中食、お惣菜が沢山買われるようになった背景には、女性の社会進出が大きく影響しています。夫婦共働きや未婚の一人暮らしの男女が増えて、家庭で料理を作ることが難しくなり、時間がない、面倒だというようなことがあると思います。また、日本の企業の長時間労働もその一つの要因になっています。

日本社会の長時間労働は、夫婦共働きや単身世帯の日常生活を余裕のないものにしており、その結果として最も重要で切実な食の問題に大きな影響を及ぼしていることが考えられます。

少し前のことですが、日本ではそれなりに名の知れた脚本家の内館牧子さんが、ご自分の健康と食にまつわる話を新聞に書いていました。彼女はもう六十代半ばの年齢です。相撲の横綱の審議委員もしていましたが、食通で知られおいしいレストランやおいしい食べ物の本を出すほどでした。けれども彼女はお料理が嫌いで自宅では食事を作ることはほとんどありませんでした。仕事関係の人などとの外食が多く、それ以外はデパートの地下食料品売り場でお惣菜や高級冷凍食品を買ってきて、家で炊いたご飯と一緒に食べるという生活でした。

そんな彼女が数年前、仕事先の盛岡で突然倒れ、病院に運ばれました。動脈と心臓の急性疾患で、緊急手術を行い、生死の境をさまよった末、奇跡的に生還しました。数カ月に及ぶ入院生活でしたが、その間に体重は十四キロ減って、規則正しい生活とバランスのとれた病院食のおかげで、健康を取り戻したそうです。以来四年、彼女は毎日せっせと自分で食事を作っています。新聞や雑誌のレシピ切抜きは九冊のスクラップブックになり、こんな楽しく面白い料理を、どうして今までしてこなかったのかと悔やみつつも、ベランダにシソや山椒、バジルなどのハーブを植えて、それを使い料理をし、生活を楽しんでいるそうです。

今日ご参加の方は、男性が多いですから、お料理をする方は少ないかもしれません。しかし家庭生活の中で、料理の役割は大変重要です。私の本、『四季の恵み弁当』にも書かせていただきましたが、私たちが、何を食べるか、どこから来たものを食べるか、どのように栽培されたものを食べるかは、世界の平和に関係します。

また、人間はこの地上の生活においては、肉体を使って神の善を表現しますから、神の御心に叶った食事、それは人や動物を犠牲にせず、肉体を健康にして、十分に働きができるような食事を心がけることは大切です。そのような家庭料理の価値を、社会の構造を作っていく立場の大半を占める男性が良く理解すれば、女性の働く環境も変化していくでしょう。外食や中食の比率は減り、環境破壊や病気の発症率も下がっていくことと思います。

世の中には食事のことなど、天下国家の大きな問題に比べたら、取るに足らない些細なことだという考えもありますが、現代のようにグローバル化が進み、人々の生活習慣が大きく変化した時代には、そのようなことは当てはまらなくなってきております。この中食の増加は、都会生活のいびつさを象徴していると言えます。豊かな生活を目指して、懸命に働いているのに、その結果として、自分で食事を作ることを捨てて、お惣菜にお金を使っているのです。

先ほどからお話していますように、都会の生活は、欲望中心、効率優先で、物質的豊かさが人間の幸福につながるという考えに導かれます。そんな都会生活者に、私たちは都会生活に変わる代替生活を〝森〟で自ら開発し、伝えることが求められます。現代は通信技術などの発達のおかげでそれが可能となりました。「足るを知る」「不便」や「めんどくさい」生活の中でも、心豊かな生活があることを伝えるのです。

私たちが森に移転し、二酸化炭素を出さないで、自然と共に豊かで楽しい生活ができれば、都会生活をしている人々に、都市とは違った生き方があることを示すことができます。そして、自分たちも本当はそんな生活がしたかったのだということに、気がつくきっかけになるのではないかと思います。

人間の本性である神性、仏性を開顕することが本当の幸せにつながります。そこに辿りつくまでの道のりは人それぞれで、幾多の試練を超え、様々な習慣に振り回されながらも、すこしずつ内在の〝神の子〟は目覚めていきます。私たち生長の家の幹部は、生長の家の真理を知ることにより、いかにすれば内在の神性、仏性を明らかに表現することができるかの道を教えていただきました。

道は教えていただきましたが、それを日常生活に実践するのは、それほど簡単ではありません。けれども、強い決意を持って三正行を実践し、日時計主義の生活を送っていきたいと思います。強い意志で教えを生活の中に実践し、新しい文明を構築する体現者となっていきましょう。

皆さまとともに、「自然と共に伸びる運動」を力強く進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。

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コメント

谷口純子先生、いつも尊いご指導賜り、心より感謝申し上げます。
此のたびは、国際教修会のご講話を連載していただき、感激ひとしおでございます。
谷口雅宣総裁先生とお心ひとつに、私たちを”叱咤激励”して下さっている!と感じないではいられません。
”強い決意””強い意志””み教えの実践””新文明構築の体現者”等々・・・大きなバチで心の太鼓を打ち鳴らされた気がいたします。
三正行に精進しつつ、一食一食に愛と工夫を込めて、明るく日時計主義の日々を積み重ねてまいります。
今日はいただいたキュウリの種を畑に蒔きました。これからの品種だそうです。
もうすぐサツマイモも収穫できます。
神さまの恵みにしみじみ幸せを味わせていただきます。
合掌、再拝  島根教区 西村世紀子

投稿: 西村世紀子 | 2013年8月29日 (木) 22:53

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