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2016年7月12日 (火)

1945年のクリスマス

Img_7350  この文庫本「1945年のクリスマス」べアテ・シロタ・ゴードン著(朝日文庫)は、今年の6月30日に出たばかりで、私は7月4日に買い、時間を見つけつつ、ようやく読み終えました。
 帯にも書いてあるように、日本国憲法に「男女平等」を書いた女性の自伝です。
 一人の女性の自伝としても、大変興味深いものがありますが、アメリカからの押し付けと言われる日本国憲法が、どのような状況で草案されたか、関わった人々はどんな気持ちだったかがよく分かります。
 日本を弱体化するための憲法ではなく、みんな理想主義に燃えていたことが、細かい描写から受け取れます。
 べアテさんは、5歳から15歳まで、戦前の日本で暮らし、日本女性の地位の低さを敏感に感じ取っていました。
 アメリカの大学を出て後に、日本国憲法の人権に関する委員会のメンバーに任命されたとき、女性が幸せになるように、女性の権利を書くことに心血を注ぎました。
 当時アメリカの憲法にも、男女平等は記されていませんでした。
 共産主義のソ連憲法には、男女平等があり、ドイツのワイマール憲法やその他の参考になると思われる国の憲法を、焼け跡の東京の図書館でさがし、参考にしました。
 本文から引用すると、こんな箇所があります。
 「とにかく、戦勝国の軍人が、支配する敗戦国の法律を、自分たちに都合よく作るのだなどという傲慢な雰囲気はなかった。自分たちの理想国家をつくる、といった夢に夢中になっていた舞台だったような気がしている。」
 こんな風に書かれています。
 こらから、憲法をどうするのかという議論が、国民的に起こってくるでしょう。
 この本は、その時の一つの参考になるものと思われます。
 

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コメント

合掌ありがとうございます。
6月末に「不思議なクニの憲法」というドキュメンタリー映画を観る機会に恵まれました。憲法を歴史の背景を含め、様々な角度から取り上げている内容で、憲法論議が政治によって進められるのではなく、主権者である国民の間に広がることを願って作られた映画です。この映画の中でも、この女性のことが紹介されていました。日本国憲法に彼女が入れた「男女平等」により、日本の女性は参政権を得たそうです。また自国にもない男女平等の条項を盛り込むなどして、理想の国家を作るために考えられた日本国憲法を「美しい真珠」であるという言葉もありました。この映画を観て、基本的人権などにより自分がいかに憲法によって護られてきたかがわかりました。純子先生、このご本を紹介してくださりありがとうございました。早速注文しましたので、読んでみます。
感謝 再拝

投稿: 柳光貴代美 | 2016年7月13日 (水) 17:04

 柳光さん

 そうでしたか。私もその映画、ぜひ見てみたいです。
 主権者として、知識を持ち、政治に無関心ではいけないと思いました。
 貴重な情報、ありがとうございました。

投稿: 谷口 純子 | 2016年7月14日 (木) 15:18

合掌ありがとうございます。
『1945年のクリスマス』を今日読了しました。日本女性の参政権は、憲法以前、終戦の年の10月に指令された五大改革の中に入っていたそうです。これは、当時の日本女性にとって本当に画期的な革命であったと思います。軍国主義時代の日本で育ったベアテさんは、日本の女性が幸せになるには何が一番大事かを一生懸命に考え、「日本女性に最高の幸せを贈りたかった」と言っておられます。戦勝国アメリカにもない「男女平等」を彼女は日本国憲法に掲げました。生長の家では、男性も女性も同じ尊さにおいて、その天分にあった能力を発揮すべきだと教えています。私は、純子先生が『うぐいす餅とバナナ』の中で、-夫と妻の意見が対立した時、「夫にハイ」と言うためには、十分に話し合い、相手を理解することが必要であり、夫の考えや希望を理解しないままに、やみくもに後退してはいけないーとご教示下さり、とても嬉しかったです。6カ国語を話し、抜群の行動力の持ち主であるベアテさんが、その生涯を通じて、「家庭が一番大事」だと考えていたことを知り、とても親近感が湧きました。この本の中で、印象に残ったのは、「憲法というのは、制限の章典ではなく、権利の章典であるべきだ。」という文章です。大勢の方がこの本を読まれることを望みます。
感謝 再拝

投稿: 柳光貴代美 | 2016年7月21日 (木) 23:13

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