« 富山市に行ってきました | トップページ | 北上市に行ってきました »

2018年6月30日 (土)

朝一番の効用

Img_7768jpg_2 水曜日の夜夫は、「明日の朝一番に、すぐりの実採るよ」と宣言しました。
 明日は木曜日の休日です。
 スグリとは房スグリのことで、英名、レッドカラントといいます。
 植えて15年以上たちますが、毎年沢山実をつけて、ジャムにして楽しんでいます。
 ところが今年は春先からどうも木の調子が悪く、枯れてしまうのではないかと心配しました。
 実際一部の木は枯れていて、その後実の付き具合も少なかったのです。
 Img_7752jpg_2


そんなスグリでしたが、それでも実をつけてくれ、ようやく色づいてきました。
 今までの経験から、スグリは収穫の時期が大切です。
 小さい実をたくさんつけるので、実を取るのに手間がかかります。
 少し遅くなると、種が硬くなり食感に影響します。
 忙しい時ついつい後回しにしていると、ジャムにしたとき美味しくはできるのですが、種が残ります。
 そんなことを経験しているので、採る時期に注意しています。
 暇な時というのはあまりないのですが、今年はとりわけ7月の終わりに国際教修会があるので、その原稿などの準備に追われています。
 国際教修会の場合、四か国語に翻訳する必要があるので、早めに原稿を提出しなくてはなりません。
 そんな中、すぐりが色付いてきたので気になっていました。
 Img_7756jpg_2


ですから夫の言葉はとてもありがたかったのです。
 折角色付いてきたものを、忙しいという理由で無駄にするのは、心が痛みます。
 ところが木曜日、朝起きてみると外は雨でした。
 予報では曇りだったのに残念と思いました。
 けれども朝食が終わり、片づけをしているころには、雨も小降りになり、霧が出てきました。
 こういう時は晴れてくる兆候です。
 9時ころには雨もやみ、やがて薄日が差してきました。
 夫は言葉通り、私に入れ物を要求し外に行きました。
 夫から少し遅れて、私も一緒に採りに行くことにしました。
 このような単純で根気のいる仕事は、一人より二人の方が効率もよく、楽しくできます。
 30分くらいで、熟した実はほとんど採ることができました。
 計ってみると400グラムありました。
 いつもより少ない量ですが、それでもとてもうれしいものです。
Img_7773jpg_2


 早速洗って、お鍋に入れ、お砂糖を200グラムまぶして、置いておきました。
 ずっと気になっていたことができたので、私の心はすっきりして、午前中は原稿に集中できました。
 午後も気持ちよく仕事ができ、夕方にはしたいと思っていたケーキを作ることもできました。
 スグリは夕食の準備の時、弱火にかけておけば、あくを取るくらいで手間いらずでジャムになります。
 「しなくてはいけない」という思いを持ったまま、後回しにしていると、他のことをしている間も、その「しなくてはならないこと」が心に浮かんできます。
 これが心の引っ掛かりになり、その時している他のことにも影響します。
 気にかかることは、なるべく優先してしていますが、今回はそれを改めて実感しました。
 朝一番の効用と言っていいかもしれません。
 翌朝、トーストにつけていただいたとき、夫は少し前に作った落ち梅のジャムと比べて、「どちらもおいしいけれど、カラントのほうが華のある味だね」と、何やら複雑なことを言いました。


|

« 富山市に行ってきました | トップページ | 北上市に行ってきました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 富山市に行ってきました | トップページ | 北上市に行ってきました »