鹿との共存
今年で北杜市に移転して8年目になります。
8年前の9月末にこの地に住まいを移し、ほどなくして翌春のためチューリップや百合、キキョウ、シャクヤクなどを植えました。
初めての冬は記録的な大雪に見舞われましたが、それでも春は確実に訪れて、秋に植えた球根や花たちは美しい花を咲かせました。
厳しい冬を経験した後の花爛漫の春は、心躍る喜びでした。
その年の秋にも、沢山のチューリップや花々を植えました。
四月初め、秋に植えたチューリップの芽が出てきました。
冬の寒さに備えて落ち葉をかぶせ、覆いをしていましたが、芽が出てきたのでそれらを取り除きました。
チューリップの芽が出やすいようにと考えたからです。
それから2~3日たった時チューリップはどうなったかと見ると、芽がすべて食べられ球根も掘り返され食べられていました。
声も出ないほどの驚きとショック、本当にガッカリしました。
2年目で鹿も美味しい花の存在を知ったのだと思います。チューリップが咲き競うさまを楽しみに描いていたのですが、その夢は一瞬にして儚いものとなりました。
そのあと少したって、シャクヤクが咲きました。
シャクヤクは前の年より少し大きくなり、こちらは見事でした。
百合も出てきましたが、つぼみが大きくなったころ花の部分が食べられていました。
さらに紫のキキョウも、花のつぼみを食べられました。
どれも鹿の仕業です。
それ以来、球根や花を植える時には注意深くなり、覆いをしたり棒を立てたり様々な工夫をするようになりました。
鹿は花のつぼみや葉っぱを食べるのですが、その量は1日に3㎏と言われます。
今年も春先の気温の急な変化があり、植物たちには厳しい春となりました。
シャクナゲは4本ありますが、そのうちの1つは沢山のつぼみがほとんど萎れて、花があまり咲きませんでした。
シャクヤクは今ちょうど季節で今年も見事な花をつけました。
そんな中ふと、鹿が好きな花と嫌いな花があるのではないかと思い至りました。
調べてみると、シャクヤク、シャクナゲ、クリスマスローズ、マリーゴールド、ラベンダー、デルフィニュームなどは鹿が食べないので、鹿の食害のある所ではそれらの花だけで花壇を作ることも良いのではないかと書かれていました。
私はシャクヤクが鹿の害もなく毎年美しく咲くことの理由を考えたことがありませんでしたが、そういうことだったのかと納得しました。
水仙は鹿が食べないと、地元の人から聞いて知っていました。
鹿に食べられないようにと心を悩ますことが多かったのですが、これからは鹿が食べない植物を中心に植えようと考えています。これは新しい発見です。
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