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2021年7月 5日 (月)

ハスカップを植えました。

  今から50年近く前、私は航空会社の客室乗務員をしていました。
 国際線の乗務でしたが、私の会社では1年に1回輪番で国内線の乗務がありました。
 期間は1か月か2か月、どちらか記憶が定かではありません。
 当時日本には航空会社が3社あり、国際線を運航しているのは日本航空だけでした。
 全日空と東亜国内航空が国内線を担当していました。
 そのため日本航空は、国内線といっても、東京から札幌、大坂、福岡、それに本土復帰後の沖縄だけでした。
 その国内線の乗務で札幌に行ったときのことです。
 札幌千歳空港は、今ではとても想像できないほど小さな空港で、自衛隊の千歳基地に間借りしているような感じでした。
 千歳は札幌と苫小牧の中間地点にありますが、どちらかといえば苫小牧に近い位置です。
Img_5790  そのため札幌泊まりといえば、ホテルは苫小牧でした。
 乗務が終わると会社が配車したタクシーで、苫小牧のホテルに向かうのですが、ある時タクシーの運転手さんが、ハスカップの話をしてくれました。
 千歳から苫小牧まではまっすぐな道路の両脇は森が続き、あまり交通量も多くありませんでした。
 その森の中には、ハスカップという木の実があり、アイヌの人たちが好んだもので、そのジャムはお菓子などに使われると話してくれました。
 まだブルーベリーなどが市場にはなかった時代、苫小牧の森の中で採れる珍しいハスカップという木の実は神秘的で、私の好奇心を刺激するものでした。
 Img_5791   その後ハスカップのジャムを使ったロールケーキがあることを知り、札幌に行ったときには時々求めていました。
 つい最近のことですが、小淵沢の道の駅で植物を物色していた時、ハスカップの苗を見つけました。
 どうしてこんなところにと思いましたが、ブルーベリー似た色で円錐形の実が付いていました。
 北海道とよく似た気候だから、多分育つのだろうと思い、700円くらいでしたが買って、家の菜園に植えました。
 後で調べてみると、不老長寿の実として今ハスカップは人気なのだそうです。
 カルシウム、鉄、ビタミンC,ビタミンE、ポリフェノールなどが他の食べ物、果物とは比べられないほど多く含んでいるそうです。
 苫小牧周辺にかつてあった自生種はほとんどなく、今では広く栽培されているとのことでした。
 いつの日にか不老長寿の実で、ジャムが作れる日が来ることを夢見ています。

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コメント

純子先生、ありがとうございます。
ハスカップの名を聞き、懐かしく思い出しました。私の父は室蘭生まれの苫小牧育ちで、お墓も苫小牧にあり、コロナ前は毎年、家族が集まって苫小牧で墓参りをしていました。お墓は丁度新千歳空港と苫小牧の間で周辺はハスカップの生息地です。
子供の頃、叔母が良くハスカップのジュースを作ってくれて、飲んだ記憶と甘酸っぱい味を思い出しました。○星の「◯◯とまけ」というロールケーキも思い出しました。懐かしくてつい書き込んでしまいました。感謝合掌😊🙏

投稿: 井下昌典 | 2021年7月 6日 (火) 14:24

純子先生、ありがとうございます。教区のグループでシェアさせていただきます。

投稿: 井下昌典 | 2021年7月 6日 (火) 14:30

私も 直ぐに〇〇まけを連想してしまいました。独特の美味しさは、古代から受け継がれた味覚だったのだと、純子先生のブログで確認できました。自分の周りでもハスカップの栽培を見た事は有りません!ベリー🫐系は、実ると嬉しいですから、成功を祈っております。

投稿: 岩崎しのぶ | 2021年7月 6日 (火) 21:13

33年前、福井教区から小樽教区に赴任して8日目に福岡の実家の父が無くなり、上の3人の子供の小学校と中学校の転校手続きを済ませ、初めて登校するときは「福井から転校しました山下です。宜しくお願いします」とはっきり挨拶するのよと伝えて、3人を新居に残し(主人は仕事でお葬式当日参加)1歳と3歳の娘を連れて、着替えやおむつ(当時まだ紙おむつでは無く布おむつ)を抱え、小樽から千歳空港へ向かいました。当時千歳空港は純子先生の書かれている小さな空港で千歳駅から空港までずいぶん歩かなければならず1歳児をおんぶし、3歳児の手を引き、大きな荷物を抱えて(当時宅配便は使われて無かった)初めての土地で本当に大変だった記憶が有ります。羽田で乗り換えやっと福岡空港に着きタクシーで自宅が見えるとホッとして涙が流れ、家に着くと母が私たちを抱きしめてくれた記憶が有ります。今の千歳空港とは比べものにならず純子先生の書かれていた通りです。 ハスカップ・・小樽ではジャムやアイスクリーム・ジュース等に使われていて馴染があり懐かしくて大好きです。 純子先生のご文章を読んで昔のことを色々思い出しました。

投稿: 山下 峰子 | 2021年7月 7日 (水) 01:33

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