穴子の海苔巻き
夫のお弁当のために、1カ月に1回位海苔巻きのお弁当を作ります。その海苔巻きに出来れば穴子を入れたいと私は思います。
私が育ったのは三重県の伊勢で、故郷では毎日その朝採れた海の幸を漁師の人が売りに来ていました。
近海の伊勢湾で採れる新鮮なもので、魚の種類は主にカレイやこち、タコや海老、穴子などでした。
母はちらし寿司や海苔巻きを作るとき、穴子の甘く煮たものを入れていました。
この穴子は、瀬戸内海で捕れる明石の穴子のように細くて小さいものでしたが、繊細な味わいで美味しい穴子でした。
東京では明石の穴子の串に刺したものが、デパートなどで売られていましたが、山梨県に引っ越してきてからは、そんな穴子を見ることは全くありませんでした。
その代わり、太い大きな穴子が時々近くのスーパーに出ることがあり、それは千葉産でした。
本当にたまにしか見かけませんが、見つけたときは買っていました。
甲府には魚市場があります。夫はなぜか市場が好きで、東京に住んでいた頃年末になるとアメ横や、築地の場外市場に出かけようということがありました。市場の活気が好きなのかもしれません。
甲府の魚市場にも行って見ようということになり、行ってみるとそこには大きな穴子がありました。
この大きな穴子は、脂がのっていてどちらかと言えばウナギに近いように思われますが、それでも素焼きにして甘辛く煮るとやはり穴子の味です。
魚市場では穴子を開いてもらい、家に帰るとすぐに素焼きにして冷凍しておきます。
他のところでも穴子を見つけると、私は開いてもらい素焼きにします。
ファイスブック上にお弁当の写真を出していますが、海苔巻きの芯に穴子を入れたと書いたら、何人かの方が穴子はほとんど見かけませんとコメントされました。実際穴子はあまり目にすることがありません。お寿司屋さんや回転すし店の需要が多いのかもしれません。
そんなことで、私が海苔巻きに穴子が使える秘密をご披露しました。
「ふるさとの味忘れがたし」というところでしょうか。
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