巡る季節の中で
東京原宿から八ヶ岳南麓に移り住んで、11年になろうとしています。あっという間の11年とも思えますが、その一方で八ヶ岳の暮らしに慣れるには、それなりに色々なことがあったと振り返るのです。
当時は生長の家の講習会が毎週のようにあったので、引っ越しをしてすぐに講習会があり、私は少し体調を崩しました。原宿の家を引き払うのですから、片付けなどに忙殺され忙しく、ただ目の前のことをするだけでした。そして今は11年目になり、今年もまもなく年末を迎えますから、時の過ぎゆく速さに驚いています。
とはいえ、11年という歳月はそれなりに様々な新しい経験の宝庫だったともいえます。
まず第一に自然が身近にありますから、自然と共にある暮らしは必然のものと言えます。
大雪が降ると、普通なら10分位で行ける所が20分、時には30分かかることもあり不自由に思いました。
その一方で雪景色は世界を一変させ、得も言われぬ美しい世界を見せてくれます。
秋の紅葉もそれは美しく、森の各所に明かりが灯ったように見えます。
京都の紅葉は多くの人が押し寄せて、それは見事なものですが、自然の中に巧まず夫々の木が絢爛豪華に紅葉しているさまは、人知れず咲く野の花の風情にも似て、私は大変好もしく思います。
また、自然の只中に住んでいるのですから、普通なら山に分け入って採らなくてはならないきのこも、コツさえわかれば希少種も沢山採れることを経験しました。特に今年はポルチーニなどのきのこが、人に分けられるほど沢山採れて、皆さんに喜んでもらえました。
キノコ採りは、心がワクワクして他ではちょっと得られない貴重な体験です。
雪に悩まされ、道路の凍結に不安を感じる生活は、不便ではありますが、それ以上に自然から与えられるものの多さを有難く受け止め、ドキドキしながらこれからの日々も楽しんで暮らしたいと思っています。
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