薪割りの大切さ
今年の冬は早くから、真冬の寒さが到来しました。
例年なら一月末の大寒の頃の気温が、12月はじめには早くもやってきたのです。それに引き換え薪置き場に積んでいる薪の数は、心許ない数なのです。「夏が忙しかったから、薪割りの時間がとれなかったのかしら」などと夫と話したのですが、一年を通じて暇な時期というのはそうありません。
新年になっても時間があれば薪割りをしているのですが、薪割りを「せっせ」としなくてはならない秋に、休日ともなればそれこそ「せっせ」ときのこ採りに興じていたからではないかというのが、私たち夫婦が同意した結論でした。
振り返れば、秋の晴れた日の休日にはこの時とばかりに、きのこ採りに出かけていました。きのこに関しては一般的に、意見が二派に分かれるようです。興味のない人は全くなく、特に毒キノコを食べて死んだなどの報道も時折あるので、きのこは危険、近寄らない方が良いと思っている人も多いのです。
一方、一度でもきのこを採ったことのある人は、宝探しのような面白さと、食べられるきのこと毒きのこがある中で、食用きのこを見つけたときの高揚感が刺激となり、夢中になる場合が多くあります。私の場合も幼い頃に家族総出で、父の知人の松茸山に行ったときの楽しさが忘れられず、特に八ヶ岳南麓はきのこの宝庫でもあるので、季節ともなれば出かけていきたくなります。
私の四人の孫たちも、我が家に来た時何度もきのこ採りを経験しているので、きのこ採りの面白さを知り、興味津々というところです。
とは言え「薪がないのは、貯金がないより怖い」と言った人もいるように、我が家も主たる暖房を薪ストーブに頼っているので、薪が切れると大げさではなく死活問題になります。雪がいつ降るかわかりませんが、大雪の前にはある程度の量を蓄えておきたいと思い、時間があれば薪割りをしているところです。
昨日も私は薪割りをしました。せいぜい一時間程度ですが、それでも少しづつ薪小屋に積まれる薪が増えると、うれしく思います。薪割りは無心になって集中できるもので、時折空を見上げたり、鳥の鳴く声を聞きながらします。薪は節があるとまっすぐに割れず、時には曲がってしまう事もあります。それでもある程度の量になると、一輪車で薪小屋まで運びます。今の時期は地面が凍って霜柱でぐちゃぐちゃになっているので、平らなところを探しながら、一輪車を動かします。一気に行かなければ、ぬかるみにはまってしまう事もあるので注意が必要ですが、バランス感覚を鍛えるには良いチャンスです。
アリとキリギリスではありませんが、秋にきのこ採りを楽しんだ分、冬に薪割りに勤しんでいますが、暖冬のお陰でそれほど厳しくはありませんが、温暖化のことを考えれば、素直に喜んではいられませんね。
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